フロントフォーク内の消耗品(スライドブッシュ、ガイドブッシュ等)の消耗度を調べるために、使用済みパーツと新品パーツの状態を比較しながら観察します。なお、ダストシールは表裏を判断して組み付ける必要があるため、表裏の見分け方をご紹介します。
【使用バイク】
ホンダ CRM250R(R)
ホンダ CRM250R(R)
使用する主なパーツ


使用する主なツール

メンテナンス手順
Step 1 : フロントフォークスプリングの自由長測定
フロントフォークスプリングの劣化度合いを調べるために、フロントフォークスプリングの自由長(外圧がかかっていない状態の長さ)を測定します。自由長の測定値は485mmで、CRM250R(R)のサービスマニュアルでは使用限度が481.5mmと規定されておりますので、まだ使用できると判断いたします。
Step 2 : ガイドブッシュとスライダーブッシュの新旧比較
使用済みと新品のガイドブッシュを比較してみますと、使用済みの方は外側部分の色がかなり剥げ落ちています。ガイドブッシュが著しく摩耗してしまうとフロントフォークの内部部品が設計通りに動作しなくなるため、摩耗したガイドブッシュは交換します。
使用済みと新品のスライダーブッシュを比較してみますと、使用済みの方は内側部分の色がかなり剥げ落ちています。ガイドブッシュと同様の理由から、摩耗したスライダーブッシュは交換します。
Step 3 : シーリングワッシャーの新旧比較
使用済みのシーリングワッシャー表面には、締め付け後が付いています。CRM250R(R)の場合、サービスマニュアルにて分解毎に新品交換する部品と指定されていますので、このシーリングワッシャーも新品に交換します。