エンジンブローした形跡の発見
クランクケース内にこの金属の破片が入り込んで、各パーツに悪影響を与えてないといいなぁと思いながらベアリングを抜いた所、クランクケースのベアリング取り付け部分が何かに引っかかれたように非常に荒れています。
嫌な予感がして、抜いたばかりのベアリングを確認したところ、ベアリングのリテイナー(ボール保持器)も同様に何かに引っかかれたように荒れています。
クランクケース内から出てきた金属の破片、クランクケースとベアリングにある引っかきキズ…
これらの状況から推測すると、オークションにて入手した中古エンジンは以前エンジンブローした事があり、その結果金属片がクランクケース内に生じて、その金属片がクランクケースの奥に入り込んだと予想されます。
トランスミッション破損の発見
その他にも影響があるかどうかクランクケース内のパーツを調査した結果、トランスミッションにも悪影響が出ていました。
トランスミッションを構成するメインシャフトの歯が欠けています。このパーツはギヤとシャフトが一体となっているので、ギヤだけを交換することができません。
また、メインシャフトと噛みあうカウンターシャフトローギヤも歯が欠けています。金属片がこれらの歯に入り込み、金属片を巻き込みながらギヤを回したため歯が欠けたものと思われます。
これらのパーツ代を確認した所、パーツリスト掲載価格が約13,000円です。20数年前のバイクなので、もしメーカーに在庫があったとしてもパーツ代は1.5倍〜2倍程度になっているはずです。つまり、この2つのパーツを新品交換するだけで19,500円〜26,000円程度かかってしまいます。
古いバイクに乗り続ける利点と欠点
古いバイクを長く乗り続ける事の欠点としては、純正パーツが手に入らなかったり、手に入ったとしても結構な金額になっていることです。古いバイクを入手する際には、あらかじめこのような現状を知っておいた方がいいかと思います。
一方で、古いバイクには現行車では到底味わえない楽しさがあります。私はその楽しさのために、20年以上前に販売終了となった2ストのCRM250Rに乗り続けています。
次回の作業では、クランクケース内のその他パーツについて状態を確認予定です。