リヤサスペンションの性能を保つためには、リンケージ部分を定期的にメンテナンスすることが重要です。今回はリンケージ内のベアリング交換とグリス塗布方法を解説した英語動画をご紹介します。また、この動画を基に日本語にて作業概要をご説明いたします。
Motorcycle Shock Linkage Rebuild & Bearing Replacement
【動画制作会社】
この動画を制作した Rocky Mountain ATV MC社は、バイクメンテナンスのためのSST(特殊工具)やメンテナンス時に交換するパーツ(ベアリング、ダストシールなど)のOEM商品などを販売している会社です。
※ 以下のボックス内文章は、引用動画にて説明されている内容を日本語意訳した文章です。
使用する主なツール






使用する主な用品




メンテナンス手順
作業概要
通常のライダーであれば、半年ごとにリンケージの清掃とグリス塗布を実施した方がいいかと思います。また、定期的にリンケージ部分の点検を行い、必要に応じてパーツを交換してください。
Step 1 : リンケージをバイク車体から取り外す
Step 2 : ベアリング内のカラーを取り外す
Step 3 : ダストシールを取り外す
Step 4-1 : ベアリングツールを使用してベアリングを取り外す
ベアリングツールを持っている場合は、このツールを使用してリンケージに取り付けられているベアリングを取り外します。ベアリングツールを持っていない場合は、下記Step 4-2の方法にてベアリングを取り外します。
Step 4-2 : ソケットを使用してベアリングを取り外す
ベアリングツールを持っていない場合は、汎用的なツールであるソケットを使用してベアリングを取り外します。今回は、このソケットを用いたベアリング交換方法の概要をご説明いたします。
取り外したいベアリング外径よりも大きなソケットと、ベアリング外径と同サイズのソケットを用意します。万力にリンケージと2つのソケットをセットし、万力を締め込むことでリンケージ内のベアリングを押し出します。
Step 5 : ベアリング装着部分を清掃する
Step 6 : ベアリング、カラー、ダストシールを用意する
今回交換するベアリング、カラー、ダストシールを用意します。通常、これらのパーツはバイクメーカーが提供している純正部品を使用しますが、パーツ販売会社が提供している比較的安いOEM商品を使用することで出費を減らすことが出来ます。
Step 7 : ベアリング装着部分にグリースを塗る
Step 8 : 万力を使用してベアリングを装着する
万力を使用すると大きな力を発生させることができるため、リンケージの穴(ベアリング装着部分)に対してベアリングが斜めに入っていたとしてもそのまま装着されてしまう恐れがあります。このように装着してしまうとベアリングにダメージを与えるのはもちろんのこと、ベアリングがスムーズに動作しない可能性が高くなります。
よって、リンケージとベアリングを万力にセットする際には、リンケージの穴に対してベアリングが真っ直ぐに仮組みされていることを確認してください。
Step 9 : 万力とソケットを使用してベアリングを押し込む
リンケージに装着したベアリングの外側にダストシールを取り付けるために、万力とソケットを使用してベアリングをリンケージの内部に押し込みます。ベアリングを押し込む量(距離)は、ベアリングの外側に装着するダストシールの厚み分です。