ブレーキホース内のブレーキフルードを排出するとともに、新品のブレーキフルードを注入します。その際、ブレーキキャリパー内に気泡が吸い込まれないように、ブリーダースクリューを緩めている間はずっとリヤブレーキペダルを押し下げたままにします。
ホンダ CRM250R(R)
使用する主なツール

使用する主な用品


メンテナンス手順
Step 1 : ブレーキフルード抜き取りタンクとレンチを装着
めがねレンチ(ボックスレンチ)とブレーキフルード抜き取りタンクのビニールチューブを、ブリーダースクリュー(ブレーキフルードを抜き取るためのねじ)に取り付けます。
ブレーキフルードを交換するために、ブレーキホース内のブレーキフルードを排出するとともに新品のブレーキフルードを注入します。その際に、ブレーキホース内のブレーキフルードをすべて抜いた後に、すなわちブレーキホース内のブレーキフルードをすべて空にしてから新品のブレーキフルードを注入しないでください。この方法では、ブレーキホース内に多くの気泡が混入してしまいます。
適切な方法は、新品のブレーキフルードをブレーキホース内に少しづつ注入することで、古いブレーキフルードを少しづつ押し出していきます。
Step 2 : 新品のブレーキフルードに入れ替える
リヤブレーキを新品のブレーキフルードに入れ替えるため、リヤブレーキペダルを押し下げたまま(ブレーキホース内に圧力をかけたまま)ブレーキキャリパーに取り付けられているブリーダースクリューを緩めます。そうすると、ブレーキホース内に圧力がかかっているため、ブリーダースクリューの中央部分から古いブレーキフルードが排出されます。
その際、ブリーダースクリューからブレーキキャリパー内に気泡が吸い込まれないように、ブリーダースクリューを緩めている間はずっとリヤブレーキペダルを押し下げたまま(ブレーキホース内に圧力をかけたまま)にします。よって、ブリーダースクリューを締めた後にブレーキペダルを元の位置に戻します。
古いブレーキフルードをすべて排出するために、上記作業を繰り返し行います。なお、上記操作を繰り返し行うとマスターシリンダーオイルカップ(ブレーキフルードを溜めている部分)内のブレーキフルードが減少するため、マスターシリンダーキャップを開けて新品のブレーキフルードを継ぎ足します。
ブリーダースクリューの中央部分から排出されるブレーキフルードが濁った黄土色から透明度の高い薄い黄色に変化すると、ブレーキフルードの入れ替え作業は完了です。
Step 3 : 漏れたブレーキフルードを拭き取る
ブレーキフルードは侵食性が高いため、ブレーキフルードが漏れて他のパーツに付いたままになっていると、パーツの塗装が剥げやすくなってしまいます。よって、ブレーキフルードを交換した際には、ブレーキクリーナーとキッチンペーパーを使用して漏れたブレーキフルードを拭き取ります。